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月が見たい。/その3

今週、皆既月食がありました。

皆既月食とは、月が地球の影の中に完全に入り込む現象です。
皆既月食になると月に太陽の光が全く当たらなくなります。
それでは月が見えなくなるのかというと、そうではありません。
太陽光のうち、波長の長い赤い光だけが地球を回り込んで月に当たるため、
月全体が次第にほんのりと赤く染まっていきます。
日本の皆既月食は6月16日の明け方でした。
でも、イタリアは日本と7時間の時差があるので、
夕食時の9時頃に見ることができました。

あいにく月食があることをすっかり忘れてしまい、
赤い月の写真を撮ることが出来ませんでした。

月の画像はhttp://firenze.repubblica.it/ からのものです。


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中嶋宏行 http://www.sho-jp.com/
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「いま、ここ」のしるし

チャリティー展のとりまとめが終わりました。
今日までに、義援金2,810ユーロ(約32万円)が集まりました。
すべてイタリアの方達からのあたたかい善意と志です。
ありがとうございました。
奇しくも今日は原発の是非を問う国民投票の日です。
今回の展覧会が義援金への貢献だけでなく、
日本が甚大な犠牲を払って学んだ事を伝えるメッセージになれば幸いです。


過ぎ去った出来事を悔やんだり、
将来の心配で憂鬱になったり・・・。
後悔や不安でこころが揺れまどう時には、
意識を「いま、ここ」に呼び戻す。
過去や未来にとらわれず、
「いま、ここ」を精一杯生きる。
そんな「いま、ここ」のしるしを残したい。


Mi Japanでのパフォーマンス Umanitaria/Milano

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月が見たい。/その2

久しぶりに月を見ようと、夜の散歩に出掛けました。
10時を過ぎてやっと夜の帳が降りると雨模様に変わり、結局今日も月見はお預けでした。
ともあれこうしてミラノを歩いていると、東京の街がいかに明るいのかがよくわかります。ドゥオーモやガレリアのある都心の広場でさえ薄暗いのです。だからこそシンボルのライトアップがより美しく映えるのでしょう。
住まいも同様です。日本の場合、天井からの蛍光灯で部屋の隅々まで煌々と明るくしますが、こちらの部屋はずっと暗く、部分的に灯りをつけて空間に陰影をつくります。
街にしても住まいにしても、光と影のコントラストがあるのです。夜の電力消費も日本に比べてずっと少ないのではないでしょうか。



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そういえばこちらでは、原発の是非を問う国民投票が12日と13日に行われます。
イタリアではチェルノブイリの事故を受けて、すべての原発が廃止されました。その後、ベルルスコーニ政権は電力の自給率を高めようと原発の新規建設を打ち出しましたが、福島第一原発の事故の影響で今は無期限凍結となっています。凍結ではなく完全廃止か否かをめぐるイタリアの国民投票の行方は、ヨーロッパ各国の原発政策にも少なからぬ影響を与えることになりそうです。
ちなみにドイツでは他国に先駆けて「脱原発」へと政策を転換しており、遅くても2022年までに、現在電力供給の約23%を担っている原子力発電を無くすことを目指しています。
さて、日本は?

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月が見たい。

この時期、ミラノの空は夜9時を過ぎてもまだまだ暗くなりません。

太陽は眠ることを忘れたかのように、いつまでも天空にあります。

今日も、トラムの車窓からまだ見ぬ月を思いながら家路につきました。

しばらく夜空の月を見ていません。


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書の短期講座/ミラノ

アトリエで開いていた書の短期講座が修了しました。5回完結で基礎から創作までという盛りだくさんの内容です。参加者はミラノの美術学校に学ぶ方たち。基礎の楷書、行書、草書では、漢字に馴染みがないこともあって苦労していましたが、創作の段になると、さすがにのびのびと楽しそうでした。

「海」 静かなサンズイからはじまって、最後の画のフィナーレまで徐々に盛り上がっていく演出が功を奏していると思います。まるでひとつのクレッシェンドで通すラヴェルのボレロのようです。

「生」 一画目から二画目にかけての大きな運動性と静かに終わっていく最終画のコントラストがポイントです。人が正座し、左上方に天を仰いで手を合わせているように見えませんか?

「花」 何と言っても最終画の右払いが見せ場です。その最後の見せ場に至るまで、弾むようなリズムで一気呵成にエネルギーを高めていく過程も見所だと思います。

「真」 筆をしっかりと直立させて繊細な線質をよく出しています。特に三画目の筆回しと七画目の横画のゆらぎが優美な表情を与えています。最後の二画も微妙に長さを変化させてうまくバランスをとっています。

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子どもたちのパフォーマンス

5月28日、子どもたちによるパフォーマンス PICCOLE MERAVIGLIE (小さな奇跡)に参加しました。主催は Takla Improvising Group というミラノの文化協会。『即興』をテーマにダンスや音楽、ヴィジュアルアートなど、ジャンルを超えたパフォーマンスやセミナーを企画しています。
パーカッショニスト、ダンサーそして私による短いショーの後、私たちがホストになって子どもたちをステージに招き入れ、いよいよ子どもたちのパフォーマンスのはじまり。今日の観客は親たちです。
パーカッションに群がる子ども、音に合わせてダンサーと踊り出す子ども、ひたすら字書き(絵描き)に熱中する子どもなどなど。パフォーマンスを一番楽しんでいたのは、当の子どもたちでした。

パーカッショニスト Filippo Monico
ダンサー Cristina Negro, Silvia Urbani
カリグラファー Hiroyuki Nakajima



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Mi-Japan

ミラノはもう真夏の陽気で、このところ毎日30度超えが続いています。
19日からはじまったチャリティー展は順調に義援金を伸ばしています。今日の時点で、キャンバス作品12点、漢字カルタ57点。日本に関わりのあるイタリアの友人たちも次々と作品を求めてくれました。
作品はどれも被災の写真をアレンジしたものばかり。決して自宅に飾りやすいものではないと思うのですが、心を揺り動かされたという感想を聞いて、こちらも胸がいっぱいになりました。

5月20日から23日まで、Mi-Japanという日本文化を紹介するフェスティバルに参加しました。その時のパフォーマンスの写真です。
http://www.mijapan.net/



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photo : Dana De Luca
http://danadeluca.photoshelter.com/



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チャリティー展はじまる

昨日からミラノで “ Ri-VIVERE” がはじまりました。キャンバス作品8点、漢字カルタ28点を売上げ、オープニング初日は15万円の義援金が集まりました。
こちらに来てから、日本の震災への見方について潮目が変わりつつあるという話をききました。震災後しばらくは、被災者の方々が共に助け合う感動的な姿が日本の好感になっていたのが、原発の問題以後、放射能の脅威をひろげている国としての悪いイメージに変わり、それがチャリティー展のブレーキになっているということでした。
しかしこうした心配も杞憂に終わり、あたたかい協力をいただくことが出来ました。展覧会は6月1日まで続きます。


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『 起死回生 Ri-VIVERE 11/03/2011 』

 3月11日14時46分、日本に巨大地震が起きました。その日、私はミラノから日本へと向かっていました。やっと自宅に着いてトランクを開けたその時、立ち上がれないほどの激しい揺れに襲われました。
 地震のニュースはすぐに世界中を駆け巡り、私のところにも海外の友人達から次々とメールが届きました。それは「日本のために何か出来ることはないか」というあたたかいメッセージでした。
 戦後生まれの私にとって、これほど多くの日本人が命を落とす光景を見たのは初めてです。眼を覆いたくなる惨事を前にして私は何をすべきか、自分にしか出来ないことは何なのかを考え、このたびミラノでチャリティー展を行うことにしました。
 展覧会のテーマは、『 起死回生 Ri-VIVERE 』です。私たちは今、人と自然との関係を改めて考え直さねばなりません。西洋の “Nature”という言葉は、“Man”に対する相対的な概念として存在します。そこでは、主体である「人」と客体である「自然」が対峙しています。「自然」は「人」によって制御される対象になります。一方東洋の “自然”という言葉は、もともと人を含めた万物全体を示しています。人は自然の一部なのです。
 自然を敬い、自然を畏れながら、自然とともに生きていく。こうした先人たちの生き方を再認識することで、私たちは起死回生への活路を求めたいと思います。
 なお、売上げは義援金として被災地へと送らせていただきます。皆さまのご支援をどうぞよろしくお願いいたします。

東日本大震災 チャリティー展
『 起死回生 Ri-VIVERE 11/03/2011 』
協力:アルテッセ 桜田裕子

と き 2011年5月19日〜6月1日
ところ Associazione Culturale ARTE GIAPPONE
Vicolo Ciovasso 1, 20121, Milano, Italy


日本人は古来より自然を敬い、自然を畏れてきました
しかし、いつしか私たちは、自然は人の手で制御できるものと信じるようになりました
そして3月11日、自然の怒りは頂点に達しました
高さ30mの津波は10mの堤防をも軽々と乗り越え
そこにある生命と暮らしを濁流の渦へと飲み込み
技術の粋を集めた原子力発電所を破壊しました
巨大な地震と津波の前に、科学者も技術者も政治家も無力でした

日本の自然は美しい
でも、その美しさは危うさと向かい合わせだったのです
これは、自然への畏れを忘れた私たち人類への警告です
私たちは、いま人と自然の関係を真摯に考え直さなければいけません
自然とともに私たちが起死回生するために



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チャリティー展/ミラノ

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ミラノの日本人アーティストによるチャリティー展 “Coraggio Giappone” がはじまります。

3月29日〜4月6日 オープニング 3月29日 18:00
ARTE GIAPPONE Vicolo Ciovasso 1, 20121 Milano, Italy
tel&fax: +39 02 865138
e-mail: fukamil@attglobal.net

(参加アーティスト)
Asada Makiko, Azuma Kenjiro, Dufaux Kyoko, Gohara Yukio, Iino Mayumi, Inoue Marica, Konoike Tomoko, Kobayashi Makoto, Kubota Megumi, Kurihara Kazumi, Masujima Toyoji, Matsuda Kie, Matsuyama Shuhei, Miyayama Kaori, Mizokami Kazumasa, Morishita Keizo, Nagasaka Yoshiyuki, Nagasawa Hidetoshi, Nakajima Hiroyuki, Niki Takehiko, Nishida Fujio, Nishikawa Yoshie, Nishio Kazuko, Oki Izumi, Sughiyama Isao, Sughiyama Yasuko, Takegami Kazuto, Tsukamoto Yuko, Vanderzee Feike, Yamamoto Masao


L’Associazione culturale Arte Giappone, dal martedì 29 marzo, nella sua sede milanese in Vicolo Ciovasso 1 (zona Brera), offre il suo spazio espositivo per presentare la mostra “Coraggio Giappone” . In questa occasione saranno in vendita le opere donate da una trentina di artisti giapponesi per aiutare il paese gravemente colpito dallo tsunami e dal terremoto dello scorso 11 marzo. Di fronte ad un evento così sconvolgente ci si sente impotenti e fragili al tempo stesso.Ciò nonostante non vogliamo perdere la speranza e la forza interiore per ricostruire e ricominciare con positività e coraggio. Vi invitiamo tutti a partecipare e a dare il vostro contributo. Il ricavato sarà devoluto direttamente al Gruppo Isola della Speranza che e’ stato fondato apposta per aiutare la zona colpita senza alcun intermediario.



(出展作品)


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