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『 起死回生 Ri-VIVERE 11/03/2011 』

 3月11日14時46分、日本に巨大地震が起きました。その日、私はミラノから日本へと向かっていました。やっと自宅に着いてトランクを開けたその時、立ち上がれないほどの激しい揺れに襲われました。
 地震のニュースはすぐに世界中を駆け巡り、私のところにも海外の友人達から次々とメールが届きました。それは「日本のために何か出来ることはないか」というあたたかいメッセージでした。
 戦後生まれの私にとって、これほど多くの日本人が命を落とす光景を見たのは初めてです。眼を覆いたくなる惨事を前にして私は何をすべきか、自分にしか出来ないことは何なのかを考え、このたびミラノでチャリティー展を行うことにしました。
 展覧会のテーマは、『 起死回生 Ri-VIVERE 』です。私たちは今、人と自然との関係を改めて考え直さねばなりません。西洋の “Nature”という言葉は、“Man”に対する相対的な概念として存在します。そこでは、主体である「人」と客体である「自然」が対峙しています。「自然」は「人」によって制御される対象になります。一方東洋の “自然”という言葉は、もともと人を含めた万物全体を示しています。人は自然の一部なのです。
 自然を敬い、自然を畏れながら、自然とともに生きていく。こうした先人たちの生き方を再認識することで、私たちは起死回生への活路を求めたいと思います。
 なお、売上げは義援金として被災地へと送らせていただきます。皆さまのご支援をどうぞよろしくお願いいたします。

東日本大震災 チャリティー展
『 起死回生 Ri-VIVERE 11/03/2011 』
協力:アルテッセ 桜田裕子

と き 2011年5月19日〜6月1日
ところ Associazione Culturale ARTE GIAPPONE
Vicolo Ciovasso 1, 20121, Milano, Italy


日本人は古来より自然を敬い、自然を畏れてきました
しかし、いつしか私たちは、自然は人の手で制御できるものと信じるようになりました
そして3月11日、自然の怒りは頂点に達しました
高さ30mの津波は10mの堤防をも軽々と乗り越え
そこにある生命と暮らしを濁流の渦へと飲み込み
技術の粋を集めた原子力発電所を破壊しました
巨大な地震と津波の前に、科学者も技術者も政治家も無力でした

日本の自然は美しい
でも、その美しさは危うさと向かい合わせだったのです
これは、自然への畏れを忘れた私たち人類への警告です
私たちは、いま人と自然の関係を真摯に考え直さなければいけません
自然とともに私たちが起死回生するために



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中嶋宏行 URL http://www.sho-jp.com/
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